特権昇格 (Privilege Escalation)
定義
**特権昇格 (Privilege Escalation)**は、認証済み主体がどの資源へどの操作を行えるかをサーバ側で制約する仕組みである。この論点では、攻撃者が制御できる値と、アプリケーションが信頼して処理する境界を区別することが重要になる。
仕組みと具体例
URLの注文IDを変更しただけで他人の注文を取得できるなら、オブジェクト単位の認可が欠けている。成立条件を確認するときは、入力経路だけでなく、認証状態、ネットワーク到達性、保存後の再利用、ブラウザやパーサによる解釈まで追跡する。結果として起こり得る機密性・完全性・可用性への影響を分けて評価する。
対策と検証
全リクエストで主体・操作・対象の関係を検査し、既定拒否と最小権限を採用する。画面上でボタンを隠すだけでは認可にならない。正常系だけでなく、境界値、形式違反、権限不足、再試行、リダイレクトやエンコード後の値をテストする。対策を導入した事実ではなく、攻撃条件を再現したテストが拒否され、拒否イベントを監視できることを確認する。
限界と運用上の注意
単一のフィルタや製品に依存すると、別の入力経路、解釈差、設定変更で迂回される。根本原因をコードまたは設計で除去し、権限分離、ログ、レート制限などを多層化する。例外を設ける場合は理由、期限、代替統制を記録する。